国の制度を利用して負担を軽減しよう

ミイラ取りがミイラになる。現在の在宅医療の現状はこれに近い状態です。自宅にて親族の世話する人が高齢になり自分が世話を必要とする状態になります。そのため、自分たちだけで何とか死闘とは考えず、外部に力を借りる必要があるでしょう。

平成12年から平成27年にかけて在宅サービスを利用する方は厚生労働省の発表によると、3.99倍に増えています。具体的には平成12年度は97万人、平成27年度は382万人です。老人ホーム等の利用者も含めた全体のサービス利用者よりの増加率は平成12年度で149万人、平成27年度で512万人で増加率は3.44倍。自宅から動けない高齢者の増加率が全体の増加率よりも多くなっています。
しかし、高齢者の増加に伴い親族等の要介護者が増加すれば、こういった外部のサービスの利用せざるを得ない人の増加も当然の結果と言えるでしょう。問題はその負担を如何に軽減していくか、ということです。

現在、「第一号被保険者」や「第二号被保険者」等の認定を受ければ、1割の負担で在宅医療や介護サービスを受ける事ができます。認定には審査があります。年齢や健康状態によりどちらかに認定されば、負担が大幅に減ることになるでしょう。
1990年代以前の老人福祉法関連とは違い、2000年に施行された「介護保険法」では、受けられるサービスも大幅に増えており、手続き等も負担が軽減されています。負担や不安に怯える前に、ぜひ一度お近くの自治体等に相談されてみてはいかがでしょうか。